実はこの不景気で今年になって住宅ローンの支払いが遅れるようになりました。遅れながらでも支払ってはいますが、昨日銀行の方から電話で「6回になると強制競売になります!」と言われました。今は4回目です。今まで言われた事がない言葉だけにすごく驚き、ショックで立ち直れないでいます。恥ずかしながら任意競売、強制競売などの意味がよく分かりません、それは回数によっての決まり事なのでしょうか?絶対避けては通れないのでしょうか。
A.当センターの回答
(1)現在延滞回数が4回目とありますが、それは4カ月滞納されていることでしょうか?だとしますと、 "期限の利益の喪失" 事由には、「破産の申立てをした場合」、「差し押さえが入った場合」などがありますが、6ヶ月以上延滞した場合という項目が、ほとんどの場合金銭消費賃貸証書の裏面に書かれています。ですので、お客様も銀行からそう言われたのだと思われます。
(2)任意売却…通常の販売方法を用いての売却のことです。不動産業者に売却を依頼し、買主がいると不動産売買契約書に基づき、売却することをいいます。
競売…前項で述べたとおり、債務者が6ヶ月の延滞をし、事故扱いになると、債権者は抵当権の実行により、地裁に申立てをし、国がお客様のご自宅家を売却し、債権者に売買代金を債権者(抵当権者)に支払うことをいいます。 もちろん、お客様の意思は考慮して頂けません。
強制競売…強制競売は競売と異なり、抵当権者が申し立てるものでなく、一般債権者(謄本上に出てこない債権者)が、公正証書及び裁判により債務名義をとり行う事を言います。手続きは競売と同じになります。
自宅のローンが払えなくなり、競売にかけられる事になり、現在は別の場所に住んでいます。競売にかけられた後も、たぶん800万円ほどの負債が残るのですが、やはり支払わないとならないのでしょうか。他社のご意見をお伺いしたところ、「実際はほとんどの人が払っていない」との事でしたが・・・。
ローンの他にも借金があり、とても払えません。どのような手続きをとれば払わなくて良くなるのでしょうか。また、今まで使っていた銀行口座から引き出しができなくなってしまいました。競売にかけられると、銀行口座なども差し押さえられてしまうのですか。これを回避することは出来ないのでしょうか?
A.当センターの回答
(1)競売でご自宅を処分されてしまった場合、800万円程債務が残るとの事ですが、競売で処分されても、任意売却をしても、債権者からの請求はあります。ただ、住宅ローンが払えない方に月5〜6万円返す様にいっても、実質返せないことは債権者も分かっております。残債をサービサーに任せて回収をする場合など、債権者の回収方法は様々です。お客様は返済する意思は見せるべきでしょう。自己破産をすれば請求されませんが、そうでなければ最大限努力された月々の支払額を債権者に提示し話し、合いに応じてもらえるよう努力すべきです。
(2)銀行から引き出しができなくなったとのことですが、返済が滞っているのであればその銀行がローンの返済金を口座から引き落としているのでしょう。口座が差し押さえられるには、新たに債務名義等をとらなくてはいけませんので、この様なことにならないよう、話合いをきちんとすべきです。それか引き落とし口座には入金をしないことです。
当センターでは任意売却後の残った住宅ローンの支払い・債務に関しては、ご依頼者様にとって納得の行く内容で債権者側と交渉をし、そして話をとりまとめております。
しかし、任意売却後の残債務は債権(商品)となって、サービサー(債権者)からサービサー(債権者)へと転売されることがしばしばございます。私ども不動産業者が行う残債務の支払条件交渉は、一番最初に位置する債権者です。2番目以降のサービサー(債権者)との交渉は法的に私ども不動産業者では出来ません。2番目以降の債権者との交渉には弁護士または司法書士の領域となります。ご依頼いただければ当センター提携の弁護士・司法書士をご紹介させていただきます。